金持ち父さん貧乏父さん
金持ち父さんと貧乏父さん、全く違うタイプの2人の人物が創りだすユニークな経済論です。
今、「金持ち父さんと貧乏父さん」を見なおしてみる
お金持ちになるにはどうすればいいかという話です。これまでの日本人の考え方――いい会社に入って良い給料を貰うといった考え方とは、まったく逆の考え方です。
どのようにしてお金を得るのか、また、どのようにして”自分で自由にできる時間”を増やしていくか。実際にそういう生活をしている人の考え方が記されています。
本書が発売されて10年以上経っていますが、現代の視点で改めて本書を見なおし、自分なりに要点をまとめました。
資産とは何か
よく、家や車が資産だと思われていますが、ああいったものは消耗資産です。
家に入った瞬間価値が半分になります。車もちょっと運転した瞬間値段ががくっと下がります。しかも、固定資産税や自動車税を毎月払わなければならないのです。ですから、家や車といったものは資産ではなく、実は「負債」になっているのです。
資産とは、”お金を生み出す仕組み”のこと。資産が自動的にお金を生み出して、収入とします。具体的な資産には、次のようなものがあります。
(1)収益性の高いビジネス(自分が”社長”になる)
(2)知的財産(本の印税、特許など)
(3)投資資産(株、不動産など)
本書では不動産による資産構築を例としていますが、そこは時流に合わせて考えていく必要があるでしょう。
報酬の話
報酬とは、労働の対価に支払われる賃金です。報酬の悪い点は、あたりまえですが、貰ったお金は使ったら無くなってしまうところです。そして、お金が無くなったらまた働く。当たり前の話と感じるでしょう。しかし、これが労働者を苦しめるスパイラルなのです。いわゆる”社畜”となってしまうのです。”社畜”は所得税という高い税金も払うのです。自分の時間の対価にお金をもらっていますから、当然、自由にできる時間は少ないです。
しかし、自分の資産が築けないうちは、会社で働くのも受注して報酬をもらうのもいいでしょう。しかし、2つのことに注意したい。
「お金のために働いてはいけません」――あなたの働いた分の大部分は、オーナーや役所を儲けさせるためなのです。
「学ぶために働く」――技術や知識を得て、自分の資産にできるようにしましょう。お金を貰いながら勉強していると思ったほうがいいです。
ではどうするのが理想か
資産を作ることを目的としましょう。
では、既に報酬を中心とした仕事をしている場合や会社から給料をもらっている人はどうしたらいいでしょう。とりあえず、その仕事も続けることです。仕事をしながら、資産を作りましょう。いつか、資産による収入が給料より多くなる時がくるでしょう。その時が報酬仕事の辞めどきです。
資産を作る上で、どんな力が重要か
それぞれの専門分野を磨くことはもちろんのこと、セールスやマーケティングの力も必要です。どんなに良い作品、良い製品、良いアプリ、良いWebサイトを作っても、それが世の中に受け入れられなかったら意味がありません。同じものでも売り方によって、売れ行きは全然違ってきます。例えば「金持ち父さん貧乏父さん」というベストセラーのタイトルが「会計学の基礎」だったらどうでしょう。誰にも見向きもされなかったでしょう。
基本的なセールスやマーケティングの知識を身につけることが資産を作る上で大切です。世の中にどういうものが求められているか(市場調査)、どうしたら売れるか(競合との差別化、セールス)を常に考えましょう。
新版が出ます
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